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Channel: gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)
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ゴールデンタイム1巻 春にしてブラックアウトの感想レビュー(ライトノベル)

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電撃文庫のラノベ、『ゴールデンタイム1 春にしてブラックアウト』(竹宮ゆゆこ先生原作、駒都えーじ先生イラスト)が発売中です。

表紙はメインヒロインの香子。
見た目が完璧お嬢さまタイプの彼女なので、バラの花束もエレガントに似合っていますね。
劇中冒頭の一幕を思い起こさせるデザインになっているので、イメージ的にもぴったりかと。

お話的には、東京の大学に進学した主人公の万里が、ひょんな事から香子と知り合いに…というボーイ・ミーツ・ガール展開です。
ただ、香子には既に心に決めた幼馴染みの男性が居て、それが万里の大学での初めて出来た友人である光夫だったことが大きなポイント。
光夫の意思などお構いなしに猛烈なアプローチを重ねてくる香子の姿は、はっきり言って深刻なストーカーレベル。
光夫の苦悩っぷりに同情しつつも、香子の拒否られっぷり&大学での浮きっぷりを不憫に思った万里は、なにかれとなく彼女の世話を焼くようになって…という展開です。

前作とらドラ!の時は舞台が高校でしたが、今回は大学が舞台ということで、登場キャラ達の精神年齢や判断基準にも、やや大人びた印象が感じられました。
香子の登場シーンなど、インパクト重視で突っ走るコメディ部分では、ラノベらしいファンタジックさを感じさせるところもありますが、複雑に絡み合う人間関係(主に恋愛感情)の悲喜こもごもを中心に描くキャンパスライフは、等身大の大学生活像を巧みに取り込んでいることもあってリアリティも十分かと。

自分じゃない相手を好きなヒロインを応援するというスタイルには、とらドラ!における竜児と大河の関係を彷彿とさせるものがありますが、ヒロインの想い人がヒロインのことをあからさまに避けようとしている&主人公自身に想い人がいないということで、読後の印象は結構違っていました。
いきなりオトナの恋愛に…というほど極端ではなく、大学生になりたての初々しさは十分に感じられます。
完全な社会人になるまでの過渡期としての未成熟さは残しつつ、恋に恋する思春期なう!という状態からは卒業して、ひとりの相手をどう想っていくか?が丁寧に綴られていきそうで楽しみです。

また、主人公のとあるキャラ設定によって、単純な恋愛劇以外の+αが仕込まれているあたりもうまく興味を惹いてくれました。
はじめは何かの比喩表現なのかと思って意味が判らなかったのですが、中盤のネタバレ→ラストの引きへと盛り上げどころを見計らった演出が心憎かったです。
個人的には思ったよりも早い進展だったので、メインヒロインである香子一択で突き進んでいくのかと思いましたが、流石に綺麗にひねって来たなとw
単純な三角関係とは少し違った切り口が斬新でした。

香子を拒否った光夫にしても、最後まで読むと彼なりの言い分があることが分かりますし、彼が今後どんな恋愛模様を描いていくのかも気になるところです。
香子を袖にして他の女の子と幸せになるのか、やっぱり香子のことが…という展開になるのか、どちらにしても楽しみ。
イケメンで育ちも良い彼ですが、香子のこと以外に関しては落ち着きある等身大の大学生像を体現したキャラだと思うので、その意味では本作のイメージを象徴するキャラになってくれるかも知れませんね。

香子以外にも万里と出会うヒロインは居るわけですが、今のところ、恋愛面では香子が大幅にリード!といった感じですね。
やはりこのまま香子&○○メインの展開にはなりそうですが、出会いや別れがたくさん存在するのも大学生活という気がしますし、意外な方向から急接近!!みたいなことがあっても面白そうです。

ただ、せっかくのこつえー先生の美麗イラストが、表紙とカラー部分のみでしか見られないことが非常に勿体無いです。
章タイトル部分に小さな立ち絵が付いているとは言え、本文イラストを無くしてしまったことには全く共感出来なかったです。
いや、ひょっとしたらシリアスな恋愛模様に萌え系のイラストが頻繁に挿入されることを嫌って…などの意図があるのかも知れませんが、満を持しての大物タッグ結成に期待している方は多いはず。
メディアワークス文庫ではなく、電撃文庫での出版なのにこうなってしまったのは残念でした。
1巻がこういうスタイルになった以上、2巻以降で本文イラスト復活を期待するのには無理があると思いますが、明らかにイラストがあれば映えるだろうというシーンが多々用意されているだけにMOTTAINAI!
カラーイラストが増えたりするなどのサービスが見られるかどうか、2巻に望みをかけたいと思います。

どういう結末が登場キャラクター達にとってベストなのか、まだはっきりと言い切ることは出来ないと思いますが、彼らの大学生活が掛け替えの無いゴールデンタイムになると良いですね。
2巻以降はもちろん、なんらかのメディアミックス展開にも期待したいと思います。
アニメ化まで一気に駆け抜けてくれると嬉しいですが、実写ドラマ化あたりも似合いそうかもw


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。


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