電撃文庫のラノベ、『エスケヱプ・スピヰド 弐』(九岡 望先生原作、吟先生イラスト)が発売中です。
表紙は九曜と新キャラの鴇子&菊丸のコンビ。
ドヤ顔な鴇子の、なんとも自信ありげな姿が印象的ですね。
お話的には、1巻の物語の後、各地を放浪して最終的に帝都・東京に出てきた九曜と叶葉がひょんな事から鴇子達と出会い、行動を共にすることに…といった展開です。
物語的に一区切りついたことで尽天という狭い範囲内から飛び出し、一気に世界観が広がった今巻ですが、死んだと思われていた他の鬼虫に生存者が!?と、読者の気になっている部分をピンポイントで語りだす展開が熱かったですね。
記憶喪失である鴇子が誰に追われているのか?ということもわからないまま、その手がかりを求めて東奔西走する九曜達でしたが、ひょっとしたら仲間と見せかけて裏切られたりする展開もあるかも?とドキドキしながら読み進めることになったので、緊張感があって良かったです。
オチ自体については、設定から推測されるメジャー候補の中のひとつとも言えるかとは思いますが、そこに至るまでの各キャラクター達の心情や、人間関係についての描写がとても丁寧で、説得力が高かったです。
九曜にしても、鴇子にしても、少しニュアンスは異なるもののそれぞれに自分探しをしている部分があったわけですが、自分一人の考えの中で答えを求めようとして苦しんでいたものが、他人との関わりの中でヒントを得て、新しい自分を見出していくというプロセスを経て一皮むけ、成長を遂げる様子が熱かったですね。
というか、九曜については驚くほど丸くなったというか、より人間らしい考え方や振る舞い方が出来るようになっていましたが、それが叶葉との二人旅の間に順調に信頼関係を築いていったことを証明している様に思えて(・∀・)ニヤニヤでした。
特にラブコメイベントが多いわけではない本作ですが、ある意味、恋人を飛び越えて夫婦のように以心伝心しあえていると感じられる部分もあるので、なんとも初々しい新婚さんのように微笑ましくて何よりw
叶葉から九曜に対しての気持ちは、歳相応に乙女的な恋心がメインなわけですが、面倒見の良さや包容力がある分、いわゆるオカン的な優しさに心温まる部分も多いですね。
兵器である九曜のパートナーとしては申し分ないなと、再確認させられた次第です。
さて、パートナーと言えば、鴇子の守護者兼お目付け役的なポジションの菊丸が、役どころ的にも、クライマックス部分の演出的にも美味しいところを持って行きまくりで素晴らしかったですね。
無口で図体は大きいけれど、実直で力強い忠臣というイメージが掘り下げられた後で、意外なギミックが立て続けに!という流れはお見事でした。
死亡フラグがバンバン飛び出し、最後までどういう結末を迎えるのかハラハラさせられたのは自分だけではないはずw
バトル描写的には、九曜がまさに蜂の名を体現するに相応しい、新たなる戦闘方法を確立する流れが熱かったですね。
ここからどんなふうに技を進化&深化させていってくれるのかも気になりますし、ただひたすら叶葉を守り続けるために強くなりたいと願う姿そのものが格好良かったです。
一方、新鬼虫組ふたりは最初からケタ違い過ぎて、ある意味勝てて当たり前♪ぐらいな安定感でしたが、キャラの個性付けという部分でも十分インパクトがありましたし、今後の九曜たちとどう絡んでくるのか、今から楽しみですね。
こうなってくると、他の鬼虫の登場や、蜂の復活にも期待せざるを得ないわけですが、新しい生活基盤を調えた九曜たちを中心に、国内はもちろん、国外からも争いの種が飛んできそうで((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
1巻のラストで綺麗に決着がついたという印象も強かった本作ですが、個人対個人のサシの決闘から、対複数戦が前提の組織を相手取る展開へと大きく姿を変えつつも、ハードな世界観を上手く作品の色にしながら、隙なく無理なく掘り下げ&広げられていたのがとても好印象でした。
これからも、今年の電撃大賞の名を冠するに相応しい良シリーズとして、巻数を重ねていって欲しいですね。
気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。
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表紙は九曜と新キャラの鴇子&菊丸のコンビ。
ドヤ顔な鴇子の、なんとも自信ありげな姿が印象的ですね。
お話的には、1巻の物語の後、各地を放浪して最終的に帝都・東京に出てきた九曜と叶葉がひょんな事から鴇子達と出会い、行動を共にすることに…といった展開です。
物語的に一区切りついたことで尽天という狭い範囲内から飛び出し、一気に世界観が広がった今巻ですが、死んだと思われていた他の鬼虫に生存者が!?と、読者の気になっている部分をピンポイントで語りだす展開が熱かったですね。
記憶喪失である鴇子が誰に追われているのか?ということもわからないまま、その手がかりを求めて東奔西走する九曜達でしたが、ひょっとしたら仲間と見せかけて裏切られたりする展開もあるかも?とドキドキしながら読み進めることになったので、緊張感があって良かったです。
オチ自体については、設定から推測されるメジャー候補の中のひとつとも言えるかとは思いますが、そこに至るまでの各キャラクター達の心情や、人間関係についての描写がとても丁寧で、説得力が高かったです。
九曜にしても、鴇子にしても、少しニュアンスは異なるもののそれぞれに自分探しをしている部分があったわけですが、自分一人の考えの中で答えを求めようとして苦しんでいたものが、他人との関わりの中でヒントを得て、新しい自分を見出していくというプロセスを経て一皮むけ、成長を遂げる様子が熱かったですね。
というか、九曜については驚くほど丸くなったというか、より人間らしい考え方や振る舞い方が出来るようになっていましたが、それが叶葉との二人旅の間に順調に信頼関係を築いていったことを証明している様に思えて(・∀・)ニヤニヤでした。
特にラブコメイベントが多いわけではない本作ですが、ある意味、恋人を飛び越えて夫婦のように以心伝心しあえていると感じられる部分もあるので、なんとも初々しい新婚さんのように微笑ましくて何よりw
叶葉から九曜に対しての気持ちは、歳相応に乙女的な恋心がメインなわけですが、面倒見の良さや包容力がある分、いわゆるオカン的な優しさに心温まる部分も多いですね。
兵器である九曜のパートナーとしては申し分ないなと、再確認させられた次第です。
さて、パートナーと言えば、鴇子の守護者兼お目付け役的なポジションの菊丸が、役どころ的にも、クライマックス部分の演出的にも美味しいところを持って行きまくりで素晴らしかったですね。
無口で図体は大きいけれど、実直で力強い忠臣というイメージが掘り下げられた後で、意外なギミックが立て続けに!という流れはお見事でした。
死亡フラグがバンバン飛び出し、最後までどういう結末を迎えるのかハラハラさせられたのは自分だけではないはずw
バトル描写的には、九曜がまさに蜂の名を体現するに相応しい、新たなる戦闘方法を確立する流れが熱かったですね。
ここからどんなふうに技を進化&深化させていってくれるのかも気になりますし、ただひたすら叶葉を守り続けるために強くなりたいと願う姿そのものが格好良かったです。
一方、新鬼虫組ふたりは最初からケタ違い過ぎて、ある意味勝てて当たり前♪ぐらいな安定感でしたが、キャラの個性付けという部分でも十分インパクトがありましたし、今後の九曜たちとどう絡んでくるのか、今から楽しみですね。
こうなってくると、他の鬼虫の登場や、蜂の復活にも期待せざるを得ないわけですが、新しい生活基盤を調えた九曜たちを中心に、国内はもちろん、国外からも争いの種が飛んできそうで((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
1巻のラストで綺麗に決着がついたという印象も強かった本作ですが、個人対個人のサシの決闘から、対複数戦が前提の組織を相手取る展開へと大きく姿を変えつつも、ハードな世界観を上手く作品の色にしながら、隙なく無理なく掘り下げ&広げられていたのがとても好印象でした。
これからも、今年の電撃大賞の名を冠するに相応しい良シリーズとして、巻数を重ねていって欲しいですね。
気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。
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