ランジーン×コード4巻の感想レビュー（ライトノベル）

このライトノベルがすごい！文庫のラノベ、『ランジーン×コード tale.4 パラダイス・ロスト 1st』（大泉貴先生原作、しばの番茶先生イラスト）が発売中です。
今月＆来月と２ヶ月連続刊行ということでも話題ですね。
このラノ文庫創刊から追い続けてきた作品がいよいよクライマックスかと思うと感無量です♪

表紙は何かと対峙するかの様なロゴと、それを見守るような感じでキツネ他の主要キャラが並ぶ１枚。
由沙美の配置から察するに、次巻との合わせ絵になっているっぽいですし、最後を飾るに相応しい壮大さを感じます。
（※巻末の次巻予告に表紙絵の右半分が載っている事に気付きました。ああ、やっぱり凛子とガチ対決なのねｗ）

お話的には、いよいよロゴの母親である凛子との直接対決が迫る中、ロゴ自身が自分が物語を追い続ける理由に悩み、傷付きながらも答えを見い出そうとする展開です。

初期からバリバリとラスボス臭を漂わせていた凛子ですが、想像以上に強い＆怖い＆容赦無いと三拍子揃った存在感で((((；ﾟДﾟ))))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙでした（実年齢に比べるとかなり若々しいイメージなのでそれは良し！ですがｗ）。
ロゴに対する個人攻撃がメインかと思いきや、組織的な力も遠慮なく使った全人類、全コトモノに対しての人心操作と新世界創造まで視野に入っていたとは恐れ入りました。
なんというブラックプロパガンダ！

というか、個体ではなく詞族、種族規模で影響が出るように扇動する様子は、一種の洗脳に近い状況とも言えますが、元来持っていたコトモノに対する一般人の見解や恐怖感が浮き彫りになる形で対立が発現しているわけですから、改めて社会的な偏見および無理解という病巣の根深さを思い知らされた感じですね。
今作で綴られてきた世界観に於ける一番の問題が真正面から立ち塞がってくるという展開は、ロゴ達にとってかなり過酷というか凛子の悪意がむき出しでエゲツナイですが、それにどうやって立ち向かうのか、次巻が楽しみです。

もっとも、ラストに大きな引きと、凛子自身の思惑についての掘り下げがあるので、コトモノの新天地・箱舟としてのノアの問題と、ロゴVS凛子の直接対決についてはそれぞれ別のアプローチからの解決となる可能性もあるのかなと予想してみたり。
ロゴ自身が凛子を乗り越え、新たな境地へと辿り着くことは間違い無いと思いますが、それが即、ノア問題の解決＆人類もコトモノも仲直りしてめでたしめでたしという状況になるかは別問題のような気がします。

むしろ、その辺りの鍵は今巻でヒロインらしさを発揮していたキツネの行動による所が大きくなってきそうかなと。
こちらもかなり気になる引き方になっているので、どうやって繋げるのか謎が多いですが、人類とコトモノが同じ場所に居合わせている暴動の真っ只中での、新キャラ瑞希との出逢いには大きな意味があるはず。
この完結直前の土壇場になって自分好みな美人系巨乳キャラが登場というのがまた嬉しかったりMOTTAINAI！だったりなのでアレですが、やはりそれぞれの種族の架け橋的な存在として描かれると良いなと思います。
あと、巨乳といえばシルヴィさんなイメージでしたが、サービスショットで眼福眼福♪

さて、成美を除けば間違いなくメインヒロインである由沙美ですが、今巻ではやや出番が少なめだったのが残念ですね。
その分、キツネが頑張ったり、眞子さんマジかっけぇ！だったりと全体的な掘り下げが進んでいたわけですが、やはり次巻でのムジカとのコンビネーション無双展開に備えて温存という感じだったのかしら？
このまま守られる立場で、妹或いは娘的なポジションという可能性もあるでしょうが、彼女自身の意志をきっちりと実現するためには、眠れるお姫様のままではいられないのではないかと。

ロゴと凛子の世紀の親子対決が主軸となるラストエピソードですが、ある意味ではヒロインズにとっての嫁姑合戦ｗの前哨戦でもあるわけで、なるべくなら殺し合いではなく和解の方向で〆られると良いなと思ったり。
難しいとは思いますが、全ての大事な局面で対話での決着をつけてきたロゴ達ですから、彼ら自身の物語の主人公として、勝って兜の緒を締めて頂きたいと思います。



気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。

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