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Channel: gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)
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大奥のサクラ2巻の感想レビュー(ライトノベル)

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角川スニーカー文庫のラノベ、『大奥のサクラ 現代大奥女学院まるにっ!』(日日日先生原作、みやま零先生イラスト)が発売中です。
表紙はわんわん!のポーズが愛らしい銀狼。
これは良い紳士ホイホイ♪…と見せかけて、一番フィッシュオンしていたのは誰あろうさくらだったというw
カラーイラストの(;゚∀゚)=3ハァハァ状態がメインヒロインとしてはどうなのwな雰囲気になっていますが、秀影との仲も相思相愛、水蛇と銀狼との3人暮らしも順風満帆という現状では、少し気が緩んでしまうのもわかる気がしますね。

お話的には、1巻の激闘を息抜き、銀狼の義理の母親である序列4位、金獅子との共闘で将軍暗殺のクーデター計画も大きく進展する!?というドキドキ展開からスタート。
秀影とさくらのデートが描かれたり、前巻でてっきり死んだと思われていた某キャラが好感度を大きく上げながらカムバックしたりと、「あ、2巻以降は結構マイルド路線に移行したのかな?」という雰囲気だったのですが…そんな事はなかった、いや、更にえげつなさマシマシになってました((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

まだ2巻ですが、長編シリーズものの最終巻も顔負けなクライマックス展開に驚かされましたね。
人死や人間の尊厳がボロボロにこき下ろされる展開は当たり前、想像の遥か上を行く愛憎悲喜こもごもの入り混じった血縁関係描写には圧倒されました。
『赫竜』と『絲妃』の掘り下げと内心描写が大きく進み、単純な悪の強キャラというだけではない、それぞれの戦う理由が胸に迫って来る感じで良かったです。
特に赫竜と黒姫の素直には表さないもののお互いに感じあう部分が出てきて…というあたりは、今後の展開的にも要注目ですね。
伏線を張ったまま次巻へ持ち越し、という部分もありますし、真のラスボスが誰になるかはまだまだ予断を許さない状況かと。
(というか、最有力ラスボス候補の人達が…げふんげふんw)

さて、新キャラクターとして豪放磊落を絵に描いたような金獅子が登場&本作のキーパーソンだったわけですが、さっぱりした性格が強力な能力と相まって、王者らしい風格を感じさせてくれましたね。
協力してくれそうでくれない裏には何らかの理由があるんだろうなと思いつつ読み進めていましたが、かなり想像の上を行かれた&きっちり伏線が仕込まれていた辺りのさじ加減が絶妙でした。
銀狼を我が子として愛しつつも、それとは別の思惑を自身が持ってしまったことによる葛藤、将軍と絲妃を巡る複雑な感情のせめぎあいや苦悩と、かなりの苦労を重ねた大人キャラならではの振る舞い方が格好よかったです。
また、そんな彼女がさくらと出会い、語り合う事によって決意を新たにするシーンは、シリーズの一大転機となる本作を象徴するイベントとしても、大きな意味を持っていたのではないかと。
1巻で緻密に構成した土台を、完全に一新してしまう程の激動展開が、今後どの様な結果をもたらすのか気になりますね。

さくらの秀影に対する愛が、彼女の大きな力となったことは記憶に新しいですが、銀狼の母を想う気持ち、金獅子の子を想う気持ち(二重の意味で)や将軍への純愛、水蛇の家族愛、赫竜の絲妃に対する盲愛、黒姫の兄者上を慕いつつも己の血を忌まわしく想う故の迷走っぷり、そしてまさかの将軍&絲妃の本心等々、大奥という歪で過酷な戦場とは裏腹に各キャラの原動力となっているのは様々な愛であったわけで。
善悪はともかく、その一途さにはグッと来るものがありましたし、秀影もまた、さくらへの愛ゆえに、傍観者の殻を打ち破る活躍を見せてくれたので良かったと思います。
だからこそ、小出しにせずに一気に見せる被害者続出の結末への思い切りの良い展開が、より一層斬新に感じられたとも言えますね。
なんという死屍累々…!!

ある意味、当初の目的は果たされたとも言えるわけですが、ここからの新展開&世界観の広がりに期待したいです。
金獅子を超えるような能力を持った敵も現れたりするのかしら?


気になった方は是非、チェックなさってみてくださいませ。



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