＠HOME2巻の感想レビュー（ライトノベル）

電撃文庫のラノベ、『＠HOME（2）妹といちゃいちゃしたらダメですか？』（藤原 祐先生原作、山根真人先生イラスト）が発売中です。
表紙は主人公の響と、倉須家三女である妹の芽々子。
俺の妹がこんなに可愛い！という感じの天真爛漫な雰囲気と、小柄な割には発育の良い胸元が目を惹きますね。
ぬいぐるみのポジションが羨ましいというか、兄がだめなら代わりに自分がいちゃいちゃしたいっすわ〜！
１巻ではリリィみたいなお姉さまが欲しいと思いましたが、今巻を読み終わると芽々子の様な妹も捨てがたいなと思うこと必至かとｗ

お話的には、そんな芽々子とも良好な関係を築けつつあると思っていた響の前に、彼女が三人の親友を連れてきて…というところからスタート。
三者三様に芽々子の身を案じ、新しく兄となった響の素行調査を兼ねたお料理会も和気藹々と進むかと思いきや、それが意外な事件の引き金となって…という展開です。

実の兄妹でもここまでベタベタしたりはしないだろうｗというレベルでスキンシップしてくる芽々子が、純粋に可愛らしいですね。
当ててんのよ！的な計算も無く、異性ではなく家族としての愛情を持って接している様子が微笑ましいですし、同じくあくまで家族としてじゃれついてきているのであり、他意は無いと理解しつつも短すぎる距離感にドギマギしてしまう響に（・∀・）ﾆﾔﾆﾔしてしまいました。
ある意味お約束的なラブコメイベントに見えつつも、響の中では異性という認識ではなく何よりも先に家族という認識になっているのがポイント。
恥ずかしくて照れるのではなく、妹に対してそんな風にドギマギしてしまうのがちょっと気まずく感じるけど、普通の兄妹でもそんなものなのかな？と悩んでしまうあたりに響の人柄がにじみ出ている感じですね。

この時点で十分に、気持ちが通い合った兄妹になれている雰囲気でしたが、そこに芽々子の家族依存症の問題が絡んで来てシリアスな事件へと発展していく流れにハラハラさせられました。
雑誌連載なので、連作短編形式で伏線もわかりやすく、明らかにここで地雷を踏んじゃったな〜というのが感じられたわけですが、響自身がそれに気付いて激しく不安に駆られる＆後悔する気持ちも強く伝わってきて良かったと思います。
リリィ姉達に頼りっぱなしではなく、自分が進んで芽々子との関係を修復しようとする姿に成長が感じられましたし、妹の身を案じる兄らしさが丁寧に描かれていて説得力がありました。
とある秘密を抱え持っていた芽々子の本心に気付いた事自体も重要ですが、それに気付いた時点で既に、彼女に伝えるべき言葉や想いが響の心の中にしっかりと存在していたことに胸を打たれました。
普段はもっと落ち着いた雰囲気の彼ですが、真剣に悩んでいるうちに思わずヒートアップしてしまっていた！というのはとても家族らしい反応だったと思いますし、体裁云々ではなく、本心でぶつかり合おうとする姿が胸熱でしたね。
暴君であるリリィ姉に負けないぐらい、気迫のこもった説得が格好良かったです。

また、事件に決着がついた後の反省会、というわけではありませんが、リリィと芽々子がふたりで話しあう様子が描かれているのが一層家族の絆の深まりを感じさせてくれて良かったと思います。
更にはそこから次巻以降への引きとなる要素が浮かび上がってきて…という流れも意外性があって、今後がますます楽しみになりました♪
てっきり、ひとまずはみょーりんの秘密と響とのラブコメをメインで展開していくのかなと（・∀・）ﾆﾔﾆﾔ待機していたところだったので、あのタイミングで今回以上のシリアス展開が仄めかされたのにはドキッとさせられましたねｗ
これから先もずっと家族で在り続ける倉須家の面々ですから、ここまでやれば十分、ということではなく、絶えず新たな問題に直面していくことになると思いますが、試行錯誤しながらもそれらを乗り越えていくことで、運命共同体とも言える家族としての絆を深めていってくれるに違いないかと。
今回救われた芽々子が、別の兄弟が困っている時に逆に救いの手を差し伸べるという展開も大いにあり得るでしょうし、年長組がもっと深刻な問題で頭を悩ませるという展開も無いとは限らないと思います。
そんな時に、場数を踏んで精神的な成長を続けた響が、倉須家の一員として何を考え、どの様に振る舞っていくのか、今後も見守っていきたいです。


気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。

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